おたくで幸福を科学できるのか。

信仰とおたくを心のままに綴ります

[ユートピア文学賞2018 入賞作品集]扉絵イラスト

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モデルはニュースター・プロダクションの松田わかなちゃん

でんっ。

幸福の科学出版が開催している「ユートピア文学賞」に入賞作品集があることをご存知でしょうか。そもそも文学賞自体ご存知ない方が多いかもしれませんが、なんと、幸福の科学出版は文学賞をやっております。

募集ジャンルは小説、児童書、詩、絵本などさまざまですので、ピンときた方はぜひ、募集要項に目を通してみてくださいね。2019の締め切りは2019年8月31日ともうあまり時間がないのですが、ハッピーになれる、心温まるお話を募集しているようです。

happy-library.com

さて、そんなわけで、2018年度の受賞作品集にて、イラストを描かせていただきました!こちらの冊子は全国の支部・精舎にて頒布しております。幸福の科学出版HPでは通販も可能です。

イラストを描くにあたり、作品を読ませていただきましたが、どれもとても面白かったです。個人的な感想をすこしばかり…。概要はこちらからコピペいたしました。

 

景山民夫賞受賞 小説「エレベーター・エンジェルズ」

【 概要 】亡くなった人に会わせてくれるという東雲相談所。そこには、それぞれに案内係が乗ったエレベーターが四基あった。母を亡くした喫茶店アルバイトの風花、妹を亡くした小学生の怜、先輩を亡くした服飾デザイナーの奏江、そして父親を亡くした遊び人の則男。事情を抱えた四人がエレベーターに乗って、行きついた先は「あの世」だった。

面白かったです!

4つのエレベーターとそれぞれ4人の主人公のオムニバス形式の話になっていて、ひとつひとつが長すぎずとても読みやすかったです。少しだけ登場人物同士がリンクするところもあり、オムニバスならではのニヤリとする展開もありました。

エレベーターごとに特徴があり、また個性的な添乗員(天使)が乗っていて、それぞれのキャラクターが立っていたため飽きることなく読めました。

死んだ人に会えるなら会ってみたい…けれど、うさんくさくて怖い。という逡巡も丁寧に描かれていて、「あの世ってどういうところ?」「死んだらどうなってしまうの?」「死んだ人はどんな気持ちでいるの?」などがわかりやすく感動的に描かれています。

特に亡くなった母親のポルターガイスト現象的なものに悩んでいる女性のお話は、どんな執着が母にあったのか、母と自分のあいだにどんな問題があったのか、限られた母との対話のなかで自分はどうしたらいいのか…など、身につまされる思いでした。

扉絵は物語のキーとなる東雲相談所の扉を開くアンティークの鍵と、それぞれのエレベーターの添乗員である天使たちのシルエットを描きました。キャラクター描写がすばらしかったので、作品のキャラクターとけんかしないように、また、読む人の想像をいい意味で助けるような天使たちを描けるように…と努力しました…したんです!笑

ぜひ、本編を読んでみて、そして扉絵も見て、味わってみてください。

私の推しキャラは4つめのお話に登場する闇雲さんです。

 

 

入選 児童書「ドラゴンとサリー」

【 概要 】リンドン村に住む少女サリーは、九歳の誕生日に洞窟で大きな卵を見つける。卵からかえったのは、不思議な力を持つドラゴンだった。人知れずドラゴンを育てていたサリーだが、ある出来事をきっかけに自分の出生の秘密を知り、ドラゴンと親友のトムとともに旅に出る。運命に導かれ、サリーは次第に自分の使命に目覚めていく。

賢くてやさしく、勇敢なサリーのファンタジー冒険譚です。

ボリュームがあり、とても読みごたえがありました!割と文章が淡々として、さくさく物語が進んでいくので、あっさりと読めます。

ネタバレになってしまうので先の展開は伏せますが、子供に安心して読んでもらえるし、親御さんも一緒になって読んでみたらたくさんの発見がある作品でもあるのではないかと思います。

作品を通して、心優しい人々がとても多く、そして登場人物のみなさんがとても素直で、見習いたい気持ちでいっぱいになりました。素直で心優しく、そして勇敢であるということは、たくさんのよいものを生み出していくし、また、人に与えていく事も出来るのだと思えます。 

イラストは大人になったサリーとドラゴンのひとときです。旅立つ前の、まだ自分の運命を知らない村娘のサリーと、サリーの運命を知っているからこそ、優しい時間を共有するドラゴンをイメージして描きました。

イラストはモノクロのスケッチ調だったので、なるべく木漏れ日などで明るい光を演出して、穏やかな時間を表現できたらなぁと…思いました!あまり進んだ時期を描いてしまうと物語のネタバレにもなってしまうので、ぜひぜひ読んでみて、サリーとドラゴンの冒険を楽しんでください!

 

U-18優秀賞 小説「死にたがり屋のアリスの話」

【 概要 】美しい歌声を悪魔に奪われて絶望した少女アリスは、自らの命を絶つために森に入るが、そこで、人の言葉を話す鷲に出会う。鷲から「死ぬ前に、悪魔からあなたの歌声を取り返したいと思いませんか?」と問われたアリスは、鷲とともに歌声を取り戻す旅に出て……。

U18ということで、なんと16歳の作品です!

まず最初にタイトルに魅了されてしまいました。とてもキャッチ―で、内容が気になる、わくわくするタイトルです。

あどけなさが残る作品でもありますが、伝えたいメッセージは明確で、読後はさわやかな気持ちになります。その年齢が抱えるなんともいえない絶望感がじんわりと作中に垂れ込んでいて、とてもリアルでした。自分も高校生くらいの時に同じような絶望感を抱いていた記憶があるので、「あぁ…わかるなぁ…」と思いながら読みました。

おそらく全人類が持っている「死にたがり屋」の種と芽をどうやって摘み取っていくのか。今この瞬間も自分が生きているのは、多くの人から与えられている結果であるということを、説教臭くない十代のみずみずしさで語られていて、なにもいいことを見出せない日々を送っている学生さんなどに読んでもらいたいと思いました。

自分が小学生のときにこの小説があったら、夢中になって読んでいたのではないかと思います。おばあさんの語り口調で物語が進んでいくのですが、その表現も新鮮でした。

鎌田さんの他の作品ももっと読んでみたいなーと思いました。今後がとても楽しみです。

イラストはいわゆる「アリス」のイメージにやや引っ張られるかたちになり、童話チックな雰囲気を狙ってみました。扉絵は何種類か作成したのですが、最終的に森の入り口付近で鷲と出会うアリスの絵に決まりました。

鬱蒼とした森でありながら、暗すぎても画面が真っ暗になってしまうので、塩梅がなかなか難しく………………自分よりも大きな鷲に出会ったら怖くて気絶してしまいそうです。

 

U-18優秀賞 詩「愛の訪問者」

【 概要 】日常生活のなかで見逃しがちな風景に美しさを見出して綴る「夜明けまで」や「夏の空」。人との関わり合いのなかで生まれた心の変化を詠いあげた「涙の池」「言葉を添えて」など、十代の感性で世界を見、思いを語る詩集。

こちらもU18で、高校生の作品だそうです。

「愛の訪問者」 というタイトル通り、優しくてやわらかいものがふっと通り抜けていくような詩集でした。すべての詩がとてもさわやかで、心洗われるような透明感があるなぁと思いました。

詩の技巧的なものは全く分からないのですが、読んでいると自分も素敵な女の子になれるような気になりました。

何気ない毎日のなかのわずかな感情のゆらめきも見逃すことなく、 悲しみや苦しみや切なさ、悩みといったものもさらっと表現されていて、心地よさを感じます。どの詩も読んでいて心が軽くなるようでした。素敵な女の子の心をのぞき見しているような気持ちになります。笑 

扉絵は収録されているいくつかの詩のモチーフを取り込み、詩集全体のイメージを表現しました。個人的に月のことを詠っている詩がお気に入りだったので、メインイメージにしています。笑

 

 

そんなわけで、つたないながらも感想を綴ってみたりしました。

面白い作品なのももちろんですが、読んでいるとこちらの心を照らしてくれるような、夢や愛や希望、それこそ幸せといったものに満ちていて、元気になれる作品ばかりです。

ぜひ、お手に取ってみてくださいね。

 

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