おたくで幸福を科学できるのか。

信仰とおたくを心のままに綴り最終的にシンクロします

映画『世界から希望が消えたなら。』を見た感想

信者から見た感想になりますので予めご了承ください。

遅くなってしまいましたが、10月18日よりカナダ、アメリカ、日本で同時公開中の映画『世界から希望が消えたなら。』を観てまいりました。

sekai-kibou.jp

この映画は実際に大川隆法総裁の身に起こった出来事を脚色を交えながら作品にしたもので、私自身本作に関しては今まで以上にニュートラルな目線で見ることが難しいのですが、可能な限りプレーンな感想を心がけたいと思います。

 

 

映画『世界から希望が消えたなら。』について

イントロダクション

三十歳を前にして、商社を辞め、自らの思想を世に問いたいと思って作家になった。
作家人生は成功し、出版社を立ち上げ、十年が経った…
世間では、異例のベストセラー作家だと思われている。
しかし、私には、まだ世間にはあまり知られていない秘密がある。
私は…この世ならざる存在を感じ、その真実を知っている。

公式サイトのものをコピペしてきました。

本作は、脱サラし作家として成功している主人公・御祖真(みおや まこと)の病からの奇跡的な復活、死と向き合って見えてきた自分の使命、世界の問題や(やや特殊ではありますが)家庭問題などと向き合いながら、公のために命尽きるまで使命を成そうとする“不惜身命”の精神をテーマにした作品です。

もし明日死ぬかもしれないとして、自分はどう生きるのか。
そして、自分の魂を奮い立たせる使命があった場合、どう行動をするのか。
その問いかけに孤独でも立ち向かう主人公を描いています。

文字にしただけでももりだくさんですが、さらに主人公である御祖真はこの世ならざる霊人とも会話ができ、霊的世界をはじめとする神秘世界の理も知っている人知を超えた霊能力者でもあります。文字にするとすごいですね…。

自己啓発系(?)作家として成功していた御祖は、病から奇跡の復活を契機に、神秘の世界や神の存在を伝える宗教家のような存在にシフトしていきます。

さまざまな「情」によっておこる出来事と、自分の抱える仕事や使命との板挟みになる姿は、御祖の環境が特殊といえども、家庭を持つ中年期のお父様がたには響くものもあるのではないかと思います。

 

信者でなくても見られるの?

宗教対立の問題も作中に出てきますが、「使命」という言葉にたいしてどのような印象を持つかによって映画の見え方が変わってくるように思います。

"不惜身命"という言葉が映画のキーワードでもあるように、宗教的人生観がとても強い作品です。
その不惜身命はどこから来るのかというと、「与えられた命」と「使命」の自覚になるので、これらのピースが噛み合わないと良く分からない印象を持ったり、独善的に聞こえるセリフもある気がします。

病気にはじまり、仕事と家庭の問題、自分の使命と向き合う孤独などが描かれますが、御祖の身にふりかかる出来事と全く同じ経験をすることは多くないと思いますし、彼のような選択をしていくこともおそらく難しい。
この作品に関しては信者どうこうというよりも、宗教的な価値観を受け入れられるか、捉えられるかどうかのように思いました。

ただ、物語として一人の人間の人生を描いている作品なので、宗教的な価値観が下敷きにある映画として見られると思います。

「医学的に見たら肉体はすでに死んでいる」御祖が、普通に動いているのが復活以前のそもそもの奇跡でもありますが、こちらはジョジョ5部のブチャラティのようなイメージです。
ブチャラティも肉体的には死んでいる状態でしたが、魂というエネルギーと、自分の「使命」で肉体を動かしていました。
「使命」や「天命」というものにはそれだけ強い力があるのかもしれないと思えるお話だと思います。

 

個人的な感想

素直に言って、とてもいい映画…というか素敵な映画というか、うまく言葉にすることができないのですが、心が居直るというか、伸びやかになるというか…果てしなく感覚的ですが、心が自由になるような映画でした。

宗教的な内容を多分に含んだ作品でこういう感想は怖いかもしれませんが、見たあとに心がふっと軽くなる感じがするんです。なんとも言えないのですが…。

たとえば、私個人は御祖に共感できる点はほとんどありません。
年齢も違うし、一家の大黒柱でもないし、およそ共通点というものは「生きている人間である」くらいしかありませんが、それでも彼の姿に励まされる部分があるのだと思います。

 

本作はすでに海外のさまざまな映画祭で数多く受賞していますが、御祖の海外公演の内容を考えても、海外の方に響くものがあるのはとても嬉しいです。
特に宗教に対して肯定的な海外の方の感想は、聴いていて胸が熱くなりました

 

主演の竹内さんがよかった

御祖を演じる竹内さんが「宗教家」として、“神に捧げるためにお芝居をしている”というのも信者としては胸を打つものがありました。

こういう感想って本当は書かないほうがいいのかなーとも思いますが、とりあえず素直に行こう…!

本気かどうかってなんとなく感じられるけれど、それが本当かどうかはやっぱり目に見えるものではないので、自分で信じるしかないと思います。

竹内さんのお芝居をみて、役者としてどうこうというよりも宗教家として敬虔で、とても美しいなぁと思いました。

 

さとう珠緒さんめっちゃかわいい

見出しそのままなのですが…めっちゃかわいいです。めっちゃかわいい。え…?かわいい…って思いながらずっと見ていられます。かわいい。

さとうさんが演じる磯子は御祖の妻であり、三児の母でもあり、会社の専務もつとめる女性ですが、気が強く意見もしっかり持っている磯子をさとうさんのかわいらしい声と見た目がほどよく中和してくれている気がします。

特に御祖と磯子は家庭での役割や仕事に対するの認識の違いがあり、磯子が声を荒げるシーンも少なくはありません。それが嫌な響きにならないのが役者さんとして素晴らしいと思ったし、映画としてもとても良かったです。

御祖が見る世界は神秘世界であり、多くの人間にとっては「視界の外」の世界なので、誰もが彼の言う言事を理解できるわけでもないし、信じられるわけでもない。
現実的に考えれば妻の磯子の言い分はもっともだと思いますし、間違いでもないと思います。

見えているものが違えば認識は違うし、認識が違えば思考も違うし、結果としてたどり着く場所は変わってしまう。

 

気になった点

特に気になった点としては、御祖の描き方として、あまり育児に積極的でないように見えたことです。仕事が忙しいというのもわかるのですが、言葉で言うほど父親の行動としての愛が見えない印象は持ってしまいました。

ひとつのテーマとして家庭の問題があったので、救世主というヒーローの側面を強く描いていながら、一方的に押し付けているように見えたり聞こえてしまうところがほんの少しあったのが気になりました。

小説を読めばもっと細かく描写されている部分もあり補完されるのですが、映画だけ見たときに御祖が一方的なように感じられてしまうのは少し悲しいですね。

しかし御祖も救世主でありながら現代を生きている人間でもあるので、無力感に打ちひしがれながら孤軍奮闘し、さらに多くのものへの愛をもって生きているということはそのぶん痛める心も強いと思うので、そんな超人すぎる超人ではいられないな…とも思います。この考え方自体が人間的すぎて正しいのかは分からないですが…。

ヒーローは原理として孤独で、誰一人として分かちあえる人がいない。その孤独も、愛の深さも、無力感も、使命の大きさも誰も理解できないものであるということを腑に落としていないといけないかもしれません。

おそらく、ここをきちんと落とせていないと“不惜身命”の捉え方も変わってしまうのではないかと感じます。

 

さいごに

すべての映画に言えることでもあると思いますが、見て受け取るものは人それぞれだと思いますし、平坦で何も感じられないと思う人もいるかもしれないし、よくわからないけど励まされる人もいるかもしれません。

今回の映画を見ても、自分がまったくHSのことを知らなければ全然違う印象を持っただろうと思います。

良いとか悪いとかではなく、たぶん「よくわからないな」と思うんじゃないかと思うのです。

でも、仮に、「よくわからない」で終わったとしても、それは悪いことではないのではないかと思いました。それは私個人の性格の問題もあると思いますが、御祖の生き方はどこか勇気をくれると思うからです。

御祖のような環境は確かに特殊ですし、現実的に誰もが経験することではありませんが、何かに挑戦するとき人は常に孤独ですし、人知れずに流す涙もある。
その時に、御祖の不惜身命の姿は確かに勇気と希望を与えてくれると思いました。

 

赤羽監督がシネマート新宿の舞台あいさつで、「人生は下りのエスカレーターをのぼっていくようなもの」というお話されていました。

「簡単にのぼっていくことはできないし、歩みを止めたら下まで落ちて行ってしまう。その一歩を踏み出していくヒントを与えられる作品ではないか。」といったことを監督は仰っていたのですが、見た私自身もそうかもしれないと感じます。

逆境ナインにあったような、甲子園で100点差みたいな、そういう絶望的な状況が実は人生って何度もやってくると思うんです。ここまでの逆境ではなくても、何度でも諦めたほうが良いと思うことはたくさんあって、その中でも誰にも相談できずに自分で決めなければいけないこともきっとあると思うんです。

その時に、御祖のように、「自分の中の不惜身命は何か」や「使命はどこか」ということを考えるだけでも、湧いてくる勇気はあると思います。

 

しっとりとしていて、個人的に面白く、考えさせられる作品でした。小説もあわせてよむととても良い感じです。 

小説 世界から希望が消えたなら。 (OR BOOKS)

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 小説で小物のイラストも担当しているので、よろしければ…(宣伝)